事業の概況
1. 経営環境
2. MRAハウスの設置経営
3. 公益目的事業
継1 国際相互理解の増進を図る事業
(特別寄附)公益社団法人国際IC日本協会
継2 人材育成事業
継3 公正・自由な民間公益活動の振興
継4 渋沢敬三記念事業
4. 外国訪問
庶務事項
1.役員等に関する事項
2.役員会等に関する事項
3.認可に関する事項・その他
平成25年度(2013年度)事業の概況
<経営環境>
リーマン・ショックや深刻なユーロ危機からの回復が進んだ。これはG7からG20と経済や金融の結びが強化されたことの大きな成果と言えるだろう。新興国の成長は幾分鈍化したが、アメリカのシェールガス革命や景気の回復により、金融緩和の縮小が明確となったことなどから、世界経済は一段と改善するとの期待が膨らんだ。
その一方で、民族や宗教そして民主化など歴史の歯車は、またしても冷戦時代に巻き戻ることになったかのような、緊迫した状況が発生した。シリアの内戦は泥沼化し、その余波がロシアによるクリミヤの併合に波及し、ウクライナでは、民族間の対立が深刻さを増している。
アラブの春から3年、エジプトでは軍の出身者が大統領に選ばれ、混迷が続いたタイではクーデターにより軍政が敷かれた。中国は世界第2位の経済力と軍事力を背景にした資源開発や空域の拡大などにより、近隣諸国との間に新たな緊張が生まれ、南シナ海の波が高まっている。TPP交渉も各国の利害が複雑に絡み合い、2国間協議は進んでいるものの、度重なる会議にも関わらず、まだ合意の目途はついていない。
安倍政権の掲げる「アベノミクス」は、超円高の是正と企業業績の回復、賃上げや雇用増大などにより、懸案の消費税の増税を実施するなど一定の成果を上げている。2020年のオリンピック開催の決定や富士山の世界遺産登録などは、日本の価値観や自然が世界に再評価されたものとも言えるであろう。これから数年間の「目標」の一つが定まった。大震災からの復興、原発事故の収束などと併せて、「日本再生」の出発点とも言える1年になった。
一般財団に移行して初年度である本年度の事業は、「国際相互理解の増進」をはじめとして、ほぼ計画通りに進行しました。各種助成・寄付金の交付も事業計画に沿って、関係団体と連絡を密にし、企画やプログラムの成果向上に取り組みました。
T MRAハウスの設置経営
本部建物は、2階並びに1階の一部を引き続き(公財)日本国際交流センターに賃貸中である。
貸家事業については、ハウスA及びハウスBともに必要最小限の補修を実施し、定期借家2年の条件で、家賃は値下げしたが空家状態は解消した。
U 公益目的事業 (講師・執筆者等敬称:略)
継1 国際相互理解の増進を図る事業
1)日・タイ交流事業
● 東日本震災支援プロジェクト相馬野馬追い祭り支援プログラム
7月26日〜29日までタイ人留学生5名、石巻被災地からの参加者3名を入れて、
全参加者34名で相馬市、南相馬市で行われた相馬野馬追い祭りで、小高神社よりの依
頼で行列に参加、支援を行った。
南相馬市の宿泊設備は未だ復興しておらず、昨年に続いて福島のホテルから2時間半を
かけて毎日バス往復をすることとなった。被災地見学は、小高地区での昼間の活動が自由
となったことから、小高の海岸線近く、最も瓦礫処理が遅れている場所を見学することに
なった。
● OCAタイランド北海道交流大会
10月11日〜14日までタイ人11名、北海道増毛町からの参加者5名を加えて全参加
者29名にてOCA北海道アセンブリーを行った。
タイからの一行はバンコクからの直行便で千歳空港に到着後、旭川空港に移動し東京方面
などからの日本人参加者と合流した。旭山動物園を見学した後、新富良野プリンスホテルに
宿泊した。今回はチュラロンコン大学の Sriwongese 先生、Buddhagarn 先生、OCAタイ
ランドの会長 Chutimaさん、王立 Phra Dabos Foundation の Orasuda さん他が参加した。
2日目は富良野「ファーム冨田」、美瑛の丘を見学後、増毛町に移動し「国稀酒造」を
見学した。ホテル「オーベルジュ増毛」では、増毛で水揚げされた海産物、収穫された果物
などで、交流会を開催した。増毛町からは、元副町長佐藤順二氏、北日本水産物 田谷
社長、仙北果樹園仙北代表など5名が参加した。最初に、佐藤元副町長より、増毛の歴史、
気候的特徴、漁業・果樹等の地元産業の実情などのレクチャーを受けた。訪日者も、それ
ぞれに北海道の情報をかなり収集されてこられたようで、活発な質疑応答があった。
3日目は午前中、仙北代表のご配慮で果樹園を見学。リンゴ狩りを楽しむ。その後増毛に
保存されている旧商家を見学したが、訪日者には大変印象的であったようで、日本の文化に
改めて触れられたとの感想が寄せられた。
増毛からは札幌市内に直行。札幌オリンピックで使われた大倉山シャンツェを見学したが、
ジャンプ台はタイ国には当然ないので、リフトでジャンプのスタート地点までのぼり、また
そこからの札幌市内の風景も堪能した。
● コモンビートのタイ訪問
11月3日〜10日まで東京、名古屋、大阪、福岡、東北からのメンバー32名とOCA
から4名の合計36名がタイのバンコックとチェンマイを訪問し、公演と学生交流を行った。
バンコックではチュラロンコン大学音楽ホール、王立プラダボス財団で公演を行い、チェンマ
イではHIV感染孤児を養育するバーンロムサイを訪問して公演と交流活動を行った。このプ
ログラムは、日本アセアン40周年記念事業として認定された。
● 人材育成支援
2004年「UWP」のミュージカルの一つ A Common Beat が日本で公演を開始し、その後
NPO法人コモンビートとして活動を始めて以来、OCAはコモンビートの支援を続けてき
た。2013年もコモンビートメンバーから1名を選抜して、米国の「UWP」に派遣した。
● 海外団体への支援
・ 財)メーコック・ファーム(タイ国)
タイ北部のチェンライ市で、少数民族の孤児約30人を受入れ、教育と生活支援を
行っている施設へ寄附を行った。
聖学園(東京)戸辺校長が運営を行っているプログラム。
・ バーンロムサイへの寄付をするとともに、1月22日瀧澤さんからバーンロムサイについ
ての説明を受けた。
2)アジア・ダイアローグ
目的
6月13日から15日にかけ、タイ国首都バンコク市で、セミナーを開催した。
セミナーのタイトルは、”Japan and Thailand in a changing Asia/Pacific”、丁度40年
前の1973年6月14日、バンコク市で、”Asia in World Community”のセミナーを開催し、第二
次世界大戦後・四半世紀経った後も、東南アジアに残る根強い反日運動等日本批判を、日本は
どう捉えどう変わって行くべきか等、提言を頂きました。
今回は、21世紀に入り、中国・インドが世界の大国と成り、東南アジアの国々も飛躍的な
発展を遂げつつあり、タイを中心としたこれ等の諸国と日本が世界の平和と発展にどう寄与し
て行けばよいかなど、忌憚のないデスカッションを行い、提言等をまとめることとした。
期間6月13日(木)〜15日(土曜)タイ国・バンコク市
日程・プログラム
6月13日(木) Pan Pacific Crown Hotel
19:30主催者10名余で打ち合わせ夕食会、(同ホテル内)
6月14日(金)
9:00 セミナー開催、(同ホテル内会議室)
12:00‐13:00 昼食ブッフェ、(同ホテル食堂)
13:00‐17:00 セミナー午後の部
19:00‐21.30 ディナーパーティー
(Chagrapon Pales Hotel at Chaopraya River)
6月15日(土) 8:00―10:00 朝食会/主催者10名余によるまとめの会(同ホテル)
会議参加者
日本側6名
渋澤雅英 佐藤孝義 小松諄悦 澁澤栄一記念財団、常務理事
昇亜美子 慶応大学準教授 遠藤環 埼玉大学準教授
波多野三郎 NPO Sing Out Asia 代表
タイ側16名
Narongchai Na ナロンチャイ・アクラサニー 73’年出席
Khien Theeravit キエン・ティラヴィット 73 同
Ajarn Somsakdi Xuto ソムサク・チュート 73 同
Likit Therawekin リキット・ティーラウニーキン 73 同
Thitinan Pongsudhirak, Khun Worachan Prof. Chai-anan Samudavanija
Prof. Suchi Bunbongkarn (Rep. ISIS Thailand) Prof. Vinia Sukrasep
Prof. Kusuma Snitwongse Mr. Sukhamb Hard Paribatra
Mr. Chote Sophonpanich Mr. Kavi Chongkittaron Dr. Surakiat
Mr. Kaee (Nation Newspaper) Mr. Suthichai (Nation Newspaper)
【特別寄附】(公益社団法人)国際IC日本協会 会長 矢野 弘典
@) 月額40万円の助成を行ったほか以下のプログラムを支援した。
A) 学校訪問プログラム
2013年5月‐7月 ケニア、チベット、インドネシア、日本から各1名
1) 東京 5月7日〜18日
啓明学園(高等・初等・幼稚園)、大田区立道塚小学校、国際基督教大学、杉並
区立沓掛小学校を訪問
2) 静岡県 5月19日〜24日
磐田市の福田中学校・東部小学校、湖西市の県立浜名特別支援学校、浜松市の県立
浜松湖南高校、富士宮市の黒田小学校を訪問
3) 小田原市 5月25日〜31日
小田原市立国府津小・千代小・下中小・早川小・新玉小・富士見小・下府中小・三の
丸小を訪問
4) 福島県
福島大学で東日本大震災の復興ボランテア活動を行っている学生たちと交流し、南
相馬市を視察した。
5) 福岡県、佐賀県 6月9日〜19日
北九州市立沼中・長行小・北九州特別支援学校・吉田小学校を訪問
福岡市中村学園大学、香蘭女子短期大学、ILP御茶ノ水医療福祉専門学校、筑紫女学園
大学を訪問
佐賀県では西九州大学、弘学館中学を訪問
6) 広島県 6月20日〜21日
広島修道大学及び広島平和記念資料館を訪問
7) 名古屋・岐阜 6月22日〜26日
名古屋市内 私立ゼンヌ幼稚園、市立名北小学校を訪問
大垣市 Hiro学園、恵那市立大井第二小学校を訪問
B)インドICとの共催国際会議11月7日(木)〜11日(月)
1.場所:インドパンチガーニMRA/ICインター「アジア・プラトー」
2.テーマ:「経済成長を持続可能で人にやさしいものにするために−
その課題と可能性を探る」
サブテーマ:@「悪しき統治による成長の阻害を如何に克服するか」
A「知識労働者を如何にリードするか」
B「利潤の先にあるもの−ビジネスの真の目的を探る」
3.参加国:20カ国から218名日本から20名が参加
助成事業
●(特活)「Sing Out Asia」 理事長 波多野 三郎
・Japan Visit 2013 8月2日〜8月12日
ベトナム国立ハノイ大学東洋学科3名、タイ王国チュラロンコン大学政治学部3名、
インドネシア国立イスラム大学から1名が来日し、代々木オリンピックユースセンター及び
ホームスティなどを行い、この間八ケ岳、岐阜下呂温泉、浅草、原宿、ディズニーランドや
鎌倉などを訪問、「お茶会」なども体験した。日本側は首都大学東京、中央大学、文京大
学、独協大学、埼玉大学など15名が参加した。
・ジャカルタ公演(インドネシア)8月28〜9月6日
早稲田大学のアカペラサークル「Street Corner Symphony」15名と、タイ国側からマヒド
ン大学音楽院の大学生7名、沖縄から「しんご&TK」が参加し、そこにインドネシアの著
名なアカペラグループ「Jamaica Cafe」とSOAのメンバー ララ・マルコ・バグース、イメル
率いる人気バンド「Ten 2Five」も特別出演し、インドネシアの学生日本語ミュージカル劇
団EN塾の学生たち80名からの全面支援を受けた。
公演は、JKT日本祭りオープニング会場、ガンダリアシテイ(高級モール)の半野外劇
場、ジャカルタの私立有名学校、日本人学校(中学生234名)、プラザセナヤン(ショッピ
ングモール)、国立イスラム大学の講堂などで行われた。
・クロスカルチャー訓練・Camp&Tour3月14日〜3月22日
タイ王国チェンマイ市で開催した。チュラロンコン大学政治学部・経済学部から10名、
インドネシア国立イスラム大学から4名、マレーシアから1名、日本からは平川・長嶋先生
(東京工大)が引率者となり、東京首都大学、共立女子大学、文京大学から11名が参加
した。
現地では、3時間の山登り、山岳民族や景勝地などを訪問し、寝食・行動を共にすること
で、アジアの若者同士ネットワークがさらに大きく強くなった。
・2013年11月12日認定NPO法人として仮認定を受けた。
● 公益財団法人 日本国際交流センター 理事長 渋沢 健
「政治リーダーシップ不在の国際的影響」(2012年度からの継続プログラム )
4月28日から5月3日にかけて、若手国会議員3名、若手研究者5名の参加を得て
「政治リーダーシップと日米関係」をテーマに、ニューヨーク及びワシントンにおいて、
政策対話・研究プログラムを行った。
【国会議員参加者】
足立 康史 衆議院議員(日本維新の会)
越智 隆雄 衆議院議員(自民党 研究チーム、メンバー)
木原 誠二 衆議院議員(自民党)
【研究チーム参加者】
佐橋 亮 神奈川大学法学部准教授、(公財)日本国際交流センターリサーチフェロー
竹中治堅 政策研究大学院大学教授、元大蔵省事務官
細谷雄一 慶応義塾大学法学部教授
森 聡 法政大学法学部教授、元外務省事務官
James Gannon 米国法人日本国際交流センター事務局長
勝又英子 (公財)日本国際交流センター 専務理事
・ワシントンのシンクタンク等関係者との意見交換の主要テーマ
1. 国内政治の機能不全
2. 戦争に関する歴史認識についての議論
3. 領土問題
4. TPP及び通商問題
・4月30日
・元米国議会有力議員とのラウンドテーブル・ディスカッション
・米国青年政治指導者会議、日米青年政治指導者交流プログラム参加者との夕食懇談会
・5月1日
・朝食会:議会スタッフの米国政策策定における役割
・日米中関係のダイナミズムに関する意見交換
・ジャーマン・マーシャル・ファンド主催 日米関係に関するヤングリーダー・ラウンド
テーブル
・マイケル・カプアーノ下院議員事務所訪問
・CSISラウンドテーブル「米国のリバランス政策のアジアへの影響」
・米国議会マイク・マンスフィールド・ルームにおけるJCIEレセプション
・夕食会
・5月2日
・外交問題評議会:JCIE共催「山本記念セミナー:日本政治変化と日米同盟
・国務省におけるブリ−フィング
・冨田浩司、駐米大使館主席公使主宰夕食会
●(特活)ジャパンリターンプログラム 会長 松尾 新吾
日本語サミット 日本語から、人を育み、平和を育む。 8カ国8名
2013年“コミュニケーションと平和”日本語サミット(東京)
東京日本語サミット 9月7日(土)日経ホール
「活動報告・記録集」作成費助成
●日本薬学生連盟APPS2013実行委員会実行委員長山田真里香
第12回アジア太平洋薬学生シンポジウム8月22日〜28日
・ 11ケ国から約400名が参加し、シンポジウムやワーク・ショップ等を通じて「アジア
地域の薬学界への未来貢献」をテーマに人材育成のよい機会となった。
・運営側参加大学:東京大学、慶応義塾大学、星薬科大学、武蔵野大学、北里大学、
日本大学、帝京平成大学、昭和薬科大学、東邦大学、東京理科大学、城西大学、
立命館大学、大阪大谷大学、武庫川女子大学、東北薬科大学、昭和大学、
東京薬科大学、北海道大学、京都薬科大学等
・参加国:マレーシア(59名)タイ(113名)台湾(77名)インドネシア(80名)
オーストラリア(6名)韓国(9名)アルジェリア(14名)デンマーク(4名)
カナダ(2名)日本(24名)
・企画内容:ワーク・ショップ、ポスターセッション、フィールドトリップ、
シンポジウム、キャンペーン等
助成金4団体 合計650万円
継2 人材育成事業
アジアNGOリーダー塾(第5期)
― 21世紀のアジア社会をデザインし、変革を起すNGO起業家の発掘と支援 ―
今年度よりMRAハウスと(特活)ACC21との共同事業として実施
● 運営委員 秋尾晃正 一般財団法人民際センター理事長
広野良吉 成蹊大学名誉教授
堀内光子 文京学院大学教授
細川淳 エシカル・ビジネス・コンサルタント
毛原清 一般財団法人MRAハウス専務理事
伊藤道雄 (特活)アジア・コミュニティ・センター21代表理事
● 塾生10名・準塾生1名
@ 井出久美子自由業 A岩崎信夫団体職員
B 角間裕地方公務員 C塩沢祥子NPO(東北支援関連)
D 寺村眞一元教員 E濱田祐子会社員
F 樋木真由子会社員 G柚木理雄国家公務員
H 施恩大学生(上海出身・留学生)
I 呉雪峰大学生(内モンゴル出身・留学生)
J 岡田麻美(準)会社員
6月30日(土) 9:30 −17:30オリエンテーション
1)カリキュラム第一群「基礎知識と社会デザイン」実施(7月〜8月)
【第1回】7月6日(土) 14:00 −17:00 (会場:横浜市生活クラブ生協神奈川)
「21世紀社会へ“市民セクター”をつくる」
講師:横田克巳(生活クラブ生協神奈川名誉顧問)
【第2回】7月21日(日) 14:00 −17:00 (会場:アジア文化会館)
「日本の民間公益活動を促進する法制度と今後への展望」
講師:太田達男(公財)公益法人協会理事長
【第3回】8月10日(日) 14:00 −17:00 (会場:新宿区ピースボート本部)
「船旅を通して平和な世界をめざす」
講師:吉岡達也(ピースボート共同代表)
【第4回】8月11日(土) 16:00 −18:00 (会場:アジア文化会館)
「国境を超える市民活動の変遷:アジアとの関わりを中心に」第1部
講師:伊藤道雄(ACC21 代表理事)
【第5回】8月24日(土) 11:00 −12:00 (会場:アジア文化会館)
「国境を超える市民活動の変遷:アジアとの関わりを中心に」第2部
講師:伊藤道雄(ACC21 代表理事)
2)カリキュラム第二群((8月末〜12月)
(1)海外研修
@オリエンテーション
【第6回】8月24日(土)<午後の部>13:30−18:00(アジア文化会館)
事務局担当 アンガラ・グラディスからフィリピンの基本情報(政府、国民、言語、
文化、歴史等)の紹介
「フィリピンの人々の歴史と生活〜植民地時代の負の遺産と貧富の格差〜」
講師:西島恵(ACC21 日比協働推進事業担当)
「APLAとネグロス島におけるオルタ・トレード(株)の交易活動と展望」
講師:大橋成子(APLA職員)
A海外研修の実施(9月1日〜8日)
アジアの現場を体感し、現地NGOリーダーたちとの対話を目的に、9月1日〜8日の
1週間、フィリピンを訪問した。
塾生10名(ほかに塾生OB1名が現地で合流)事務局から2名が同行、現地通訳1名の
総勢14名のグループで最初の3日間は、NGO連合体「COODE NGO」、政府や企業等へ政策
提言を行うNGO「IBON」、企業250社が支えるNGO「PBSP」、アジア10ケ国の農民組織が
支え合う連合体「AFA」の訪問に加えパヤタスのスラム実態にも触れた。さらに、社会
起業家2人を訪問した。ひとりは日本人女性で、スラム出身の子どもを雇用し、彼らの
自立を応援するカフェ・レストランの経営者。もうひとりは、80年代半ばに立ちあげた
NGOを起点にして、小規模金融銀行を立ち上げ、現在では200万人の貧困女性を支援する
「CARD Bank」の」創設者。
4日目の午後は個人研修で子どもの教育、環境、農業分野等に分かれてそれぞれが
関係するNGO等を訪問し、情報収集・意見交換を行った。
最後の2日間は、ネグロス島の農村地域を訪問。日本のNGO「オイスカ」が実施して
いる養蚕事業を通した貧農への支援活動、元サトウキビ農場労働者の共同経営が成果を
上げている農場や貿易を通して支援する潟Iルタ・トレードなどを訪問。遅々として進
まない同島の農地改革の現状、経済のグローバル化が農業労働者へもたらす負の影響な
どについて多くを学んだ。
B海外研修の振り返り会合
9月28日(土)12:00‐14:00(会場:アジア文化会館)
帰国後、塾生は海外研修の振り返りと、報告書作成の打ち合わせを行った。
(2)国内研修(10月〜12月)
【国内研修の期間中の動き(イベント参加、自主セミナー等)】
国内研修の期間中、塾生の要請に応じて運営委員が助言と指導を行った。また、国内
研修期間中にNGOに関するイベント等に参加するよう促し、自主セミナーや特別講座
を開催した。
【グローバル・フェスタJAPAN】10月5,6日
塾生は国内研修の一環として、グローバル・フェスタJAPAN(10月5日(土)〜6日
(日)、都内日比谷公園)に参加し、多様なNGO/NPOの存在を学んだ。
【第7回】国内自己研修案についての助言・指導
(第二群A問題意識の追求と自己研修)
10月12日(土)16:00‐17:00(会場:アジア文化会館)
「国境を超える市民活動の変遷:アジアとの関わりを中心に」第3部
講師:伊藤道雄(ACC21 代表理事)
<前半>NGO誕生の背景には、@戦争A人権侵害B貧困C環境破壊などに対し、
人道的精神、社会正義を求める人々のボランタリズムがあったと概説した。
<後半>塾生・準塾生の研修計画案と経費見積もりについて、運営委員の伊藤が
アドバイスを行った。
【国内研修中間報告会】11月16日(土)14:00−17:00
計画書を提出した塾生5名(岩崎、角間、シオン、寺村、濱田)が研修の進捗状況
を報告した。
【塾生自主セミナー】11月17日
塾生が主体となり、以下の内容で自主セミナーを開催した。
目的:@フィリピン研修に関する補足
A途上国における開発事業による地域社会への影響に関する概略把握
BCSOにおけるソーシャルマーケティングの必要性と活用方法の検討
内容:講師を囲んで、以下をテーマに学習
@「開発事業による地域社会への影響とCSOの役割」
波多江秀枝((特活)エフ・オー・イー・ジャパン(FOEJapan)
フィリピン支部駐在員)
A「CSOにおけるソーシャルマーケティングの活用」
黒柳英哲(リーダー塾OB、(特活)ハロハロ監事)
【特別講座】11月30日(土)14:00−17:00
「渋沢栄一の世界:近代的リーダーシップの原点」
渋沢雅英(渋沢栄一記念財団理事長)による特別講座。
会場は、渋沢史料館(都内北区西ヶ原)。まず、塾生・準塾生たちは隣接する
渋沢史料館を見学し、渋沢栄一の足跡を学び、その後、渋沢栄一の曾孫・渋沢雅英
理事長から渋沢栄一についての講義を受け、実業の世界を通して日本の近代化に大
きな貢献を果たし、一方で社会事業と民間外交で大きな役割を果たした栄一の基本
理念、リーダーシップについて学んだ。
【国内研修完了報告会】12月14日(土)14:00−17:00
塾生5名(岩崎、角間、シオン、樋木、柚木)は3カ月の研修の完了報告を発表
した。ムルン塾生は経過報告を発表した。今回、運営委員4名も参加し、塾生の活動
に対するコメントを寄せた。
【新年交流会】1月18日(土)14:00 −17:00
塾生有志の協力を得て、5期生のみならず1〜4期の塾生にも呼びかけ、年度を超え
た塾生間の交流を目的に新年会を開催した。参加者数は、事務局を含めて21人。塾生
間で懇親を深める一方、5期生は自身が計画する事業についての構想と準備状況につ
いて紹介した。2期生の黒柳氏と石本氏はそれぞれが関わるNGO事業の近況報告をし
た。(石本氏は、宮城県という遠方のため当日欠席したが、手紙と資料を通して自分
が被災地で立ち上げたNGOの活動を紹介)
3)第三群カリキュラム(2014年1月〜3月)
第3群は、第2群で深めた問題意識に取り組むための、事業化または組織化するうえ
で必要な実践的講座シリーズである。講座で扱ったテーマは、組織作りと資金の開
拓、組織管理、ボランティア・マネジメント等で、講師としては起業の実績を持つ
NGOリーダーを招いた。また、できるだけ講師の団体を訪問し、塾生たちが各団体
の実際の活動の様子を肌で知る機会となるよう、工夫した。
【第8回】1月25日(土)14:00 −17:00
(訪問先:(特活)ハンガー・フリー・ワールド事務所)
「事業の立ち上げと資金づくり:ハンガー・フリー・ワールドの経験から」
講師:渡邉清孝(ハンガー・フリー・ワールド事務局長)
【第9回】3月1日(土)14:00 −17:00 (アジア文化会館)
「ソーシャルビジネスから学ぶ:NGO事業立ち上げのヒント」
講師:細川あつし(エシカル・ビジネス・コンサルタント)
【第10回】2月22日(土)14:00 −17:00
(訪問先:(特活)地球市民ACTかながわ事務所訪問)
「実践版!NGO組織の立ち上げとボランティア・マネジメント」
講師:近田真知子(地球市民ACTかながわ代表)
【第11回】3月8日(土)14:00 −17:00 (アジア文化会館)
「組織の立ち上げと定款づくり」
講師:関口宏聡((特活) シーズ・市民活動を支える制度をつくる会
常務理事)
4)成果発表会
成果発表会は以下の要領で実施された。
日時:2014年3月15日(土)14:00 ~17:30
会場:アジア文化会館101号室
発表者:塾生6名(他の塾生はレポートを提出)
会場には、発表内容の講評を行う「リーダー塾」運営委員をはじめ、NGO活動に関心
を持つ社会人や学生、元塾生たち20余名が集まり、活気ある成果発表会となった。塾生
6名がそれぞれ発表した。
岩崎塾生:フィリピン「宇宙少年団フィリピン」の構想・準備の進捗状況
柚木塾生:「NPO法人芸術家の村」と社会企業ラボ開設を報告
寺村塾生:ミャンマーの子どもの教育環境整備などを行うNGOの構想
施恩塾生:中国の社会問題の解決を道徳意識の改善で図るNGOの構想
樋木塾生:アジア各国を旅行するバックパッカーが英語や算数を教える「しいたけ
ハウス(仮称)」の構想
角間塾生:途上国の住民参加型の都市公園の構想
各塾生の発表の後には会場からの質問が寄せられ、最後には運営委員から事業の構想
についての講評と改善のための助言が行われた。
<修了証の授与>
公開発表終了後にはアジアNGOリーダー塾運営委員の廣野良吉氏より出席した塾生全員(8人)
に修了証が手渡された。欠席した塩沢祥子塾生と準塾生の岡田麻美には後日、修了証を郵送
した。
助成事業
● 国際文化会館 理事長(塾長)明石 康
新渡戸国際塾第六期 塾生14名(男性9名、女性5名)
目的:国際社会における日本ならびに日本人の存在感が希薄になっている現状に鑑み、
国内外の国際的な現場で活躍できる若手リーダーの育成事業。
異なる文化や価値観が共存する、平和で豊かな社会を実現するために、私たちは
どのような貢献ができるのか。「新渡戸国際塾」は、次代を担う若手実務者を対象
に、講師と塾生が問題意識を共有し、互いに切磋琢磨しあう「知的共同体」での
研鑽を通じて、広い視野と公益の精神をもって、さまざまな問題の理解と解決に
あたるために必要な「知力・実践力」と「応用力」を養うことを目的としている。
講座13回開催
第1回 6月15日(土)講師:明石康
テーマ:「この国を開くということ」(公開講演)
第2回 6月22日(土)〜23日(日)気仙沼スタディツアー研修
テーマ:「気仙沼からこれからの日本を考える」
コーディネーター:茂木崇史(四期生/一般社団法人まちの誇り代表理事)
第3回7月6日(土)「五期生によるオリエンテーション」
第4回 7月27日(土)〜28日(日)合宿研修
講師:渋沢健(公財)日本国際交流センター理事長
渡辺靖(慶応義塾大学SFC教授)
テーマ:1日目 「現代における武士道とは」
2日目 「30年後の日本社会」
会場:マホロバマインズ三浦
第5回 8月10日(土)〜5日(日)
講師:近藤正晃ジェームス(Twitter社日本代表・東アジア代表)
テーマ:「『仕事』とは何か」(公開講演)
第6回8月25日(日)講師:渋沢雅英(公財)渋沢栄一記念財団理事長
テーマ:「Shibusawa Eiichi and Asia」
(英語による講義 渋沢史料館)
第7回 9月7日(土) 修了生による企画
第8回 9月21日(土)アジア・リーダーシップ・フェロー・プログラム
(AFLP)との対話
参加者:塾生11名とAFLP7名
第9回 10月5日(土)講師:瀬谷ルミ子
認定NPO法人日本紛争予防センター理事長
「平和のつくり方」(公開講演)
第10回 10月27日(日)講師:ウィリアム浩幸
(株)インテカー代表取締役社長
「日本経済への恩返し」(公開講演)
第11回 11月2日(土)講師:石倉洋子
慶応義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授
「あなたのリーダーシップとは?」(公開講演)
第12回 11月16日(土)講師:蓑豊 兵庫県立美術館長
「超(集客力)革命−美術館が街を変える」(公開講演)
第13回 11月30日(土) 講師:行天豊雄
(公財)国際通貨研究所理事長
「これからの世界を動かすリーダーへ」 (公開講演)
第14回 12月7日(土)修了式
・特別セミナー 6月26日(水)、7月6日(土)
講師:ジョセフ・ショールズ(NPO法人 異文化教育研究所代表)
コミュニケーション養成講座「国際コミュニケーションへの道」
・日本で初めて開催されたザルツブルグ・グローバル・セミナーへ塾生から4名が選考
され参加した。
● 日本国際交流センター 理事長 渋沢健
第六期麻布田中塾 「日本外交の再構築−地政学的リスク」
塾頭 田中均 塾生17名
事業の概要:本麻布田中塾では、地政学的リスクに焦点をあて、議論を展開し、
17名の若手実務者を対象に研究会を開催した。
参加者には、外務省、防衛省、経済産業省の若手官僚、国際関係研究者、
国際業務に携わる企業・団体関係者、メディア関係者と多彩な顔ぶれが集まり、
それぞれの立場から活発な議論が展開された。戦略的な考え方、世界の構造変化と
世界のリスクについて包括的な講義を受けた後、日本、中国、朝鮮半島等地域別の
リスクについて学んだ。開講中に実際に起った出来事、参加者の業務上での体験等に
照らし合わせ、戦略的にリスクを考え、より現実味のある外交戦略、展望を検討する
など、意義深い議論が行われた。
第 1 回 11月15日(金)戦略的考え方
第 2 回 11月22日(金)世界の構造変化と世界リスク
第 3 回 12月 6日(金)日本リスク(各国の有識者の意識)
第 4 回 12月20日(金)中国リスク
第 5 回 1月24日(金)朝鮮半島のリスク
第 6 回 2月7日(金) 東南アジアのリスク
第 7 回 2月21日(金)インドのリスク
第 8 回 2月28日(金)ロシアのリスク
助成金2団体 合計 500 万円
継3 公正・自由な民間公益活動の振興事業
助成事業
●(公益財団法人)日本国際交流センター 理事長 渋沢健
東日本大震災の復興支援に関する海外・国内間の復興支援資金のインターミディアリー・
マッチング
1. 東日本大震災NGO支援国際基金2013年12月現在、12団体に対して、総額約6,500万円の
支援を行っている。助成申請者との面談や、申請のやりかたに加え、可能な限り現地を
訪問しモニターしている。本年度は福島県の助成受益団体を訪問。また被災地に助成を
行っている団体の情報交換、ネットワークの会議に参加した。
2. ベイン・キャピタル基金
被災者が多く出た東北の三つの工業専門学校の生徒を各学年に一人ずつ、卒業まで奨学
金を授与し、見守りと支援を行うプログラム。
3. ラルフローレン・プロジェクト
一番長期にわたる大掛かりプロジェクトで、5年計画で岩手県内に4つの活動基盤をつ
くる事業である。追加120万ドルの支援が検討されており、また、政府復興政策と重複し
ないような事業に、現地グループと一緒に作り上げる活動を行っており、2ケ月に一度
の割合で進捗状況のモニタリングとコンサルテーションを行っていく予定。
(1)暮らしのサポーター事業:被災者一人一人へのプロフェッショナルな支援を行うた
めの拠点づくりと人材育成
(2)釜石シチズンシップ・プロジェクト:防災教育やボランティア活動を中心とした
釜石周辺地域における市民教育のための諸活動とリーダーの育成
(3)子供の学習活動拠点づくりと英語教育、メンタルヘルスケア
(4)上記活動を担う人材育成のてめのネットワークとトレーニング・プログラム開発
4.国際セミナー「災害時における海外NGOとのパートナーシップ:東日本大震災から
学ぶ」
11月19日に、東日本大震災の復興支援に協力した海外団体関係者数名を招聘し、日本
の関係者と対話の機会をもった。このセミナーにむけて東日本大震災における海外NGO
との国際的連携に関する調査を実施し、その報告を行った。
5.JCIE主催の米議会スタッフ交流プログラムの米国側参加者を8月7日、8日の二日間、
岩手県陸前高田市、釜石市に案内、被災と復興の状況を視察し、市民との対話を
行った。
●(公益財団法人)公益法人協会理事長太田達男
1)東日本大震災草の根支援組織応援基金
東日本大震災からの復興に被災地で地域に密着して取り組む、市民団体・ボランティア
団体(草の根支援組織)を応援する「東日本大震災草の根支援組織応援基金」に対して、
本基金の趣旨に賛同して助成を行った。
なお、第1回配分先として128件の応募の中から、配分委員会の審査を経て、20団体
に対し930万円が交付された。
●「アジア開発途上国と日本の市民組織(NGO)間の
新しい協働関係の構築にむけて」
主催:(特活)アジア・コミュニティ・センター21(ACC21)
ACC21「アジア開発途上国と日本の新しい関係と協働への展望と提言−公益信託ACTと現地
NGOsの戦略会議−」事業の一環として、内部会議のほか、公開シンポジウム・セミナー、
アジアでの津波の復興支援実践者による日本の被災地訪問などを行いました。本事業は、
アジアと日本の経済的環境が大きく変容し、これまで海外より援助を受けてきたアジア
開発途上諸国の市民組織(NGO)が能力を高め社会的役割を増大させつつある状況に鑑
み、関係NGOのリーダーを日本に招へいし、日本のNGOその他民間機関からの資金援助・
国際協力のあり方を共に検証し、今後の協働関係を構築し行動するための提言をまとめ
ること、そして、アジアのNGOリーダーに日本社会各界のオピニオン・リーダーと交流す
る機会を提供することにより、セクターを超えたネットワークづくりに寄与することを
目的として実施した。
<主なプログラム>
I. 内部会議「ACT戦略会議」
II. 公開セミナー、フォーラム、シンポジウム
1.「アジアのNGOリーダーから見た日本企業のBOPビジネス−期待と提言−」
2.「復興支援を支える人たちを結ぶ−スマトラ沖地震と東日本大震災−」
3.「アジアをつなぐNGOとソーシャルビジネスの役割〜ラモン・マグサイサイ受賞者が
語るアジアの未来〜」
III. 現場での経験共有と人材交流
インド洋津波被災地復興実践者による東日本大震災被災地の訪問と交流
1 参加者 Dr. Jaime Aristotle B.ALIPCARD MRI創設者(フィリピン)
Ms.Prateep UNGSONGTHAM HATA
ドゥアン・プラティープ財団創設者/事務局長(タイ)
Ms.H.H.A.D.Karunawathie MENIKE
ウィルポタ女性貯蓄運動(WSE)創設者/理事長(スリランカ)
Ms.Annie GEORGE BEDROC創設者/CEO(インド)
2 ACT戦略会議(主なプログラム)
1)8月2、3日宮城県登米、南三陸など被災地訪問
2)8月4日ACT戦略会議(1)
オリエンテーション、事前調査結果の共有
3)8月5日ACT戦略会議(2)ACT助成事業の経験共有
4)8月6日
・ACT助成先団体とACT寄附者、受託者、運営委員、特別基金設定者との会合
―5団体(5カ国)からの成果報告―(三井住友信託銀行)
・渋沢史料館訪問(渋沢雅英理事長との懇談)
・公開セミナー「アジアのNGOリーダーから見た日本企業BOPビジネス
−期待と提言」(味の素ホール)
・公開シンポジウム「復興支援を支える人たちを結ぶ−スマトラ沖地震と
東日本大震災―」(大和証券グループ本社)
5)8月7日
・公開シンポジウム「アジアをつなぐNGOとソーシャルビジネスの役割
〜マグサイサイ受賞者が語るアジアの未来〜」(立教大学)
●フィリピン台風30号被災者支援事業
(特活)アジア・コミュニティ・センター21(ACC21)
背景と目的:
(背景)史上最大規模のひとつと言われる台風30号(フィリピン名:ヨランダ)は、2013年
11月8日にフィリピン中部のビサヤ地域を直撃し、強い暴風雨と高潮の発生により、災害
史上空前の被害をもたらした。
「(特活)ACC21」がメンバー団体として事務局を務める「日比NGOネットワーク(JPN)」
は、他のメンバー団体との協力の下、募金を11月11日より始め、同時に、JPNのフィリピン
側のカウンターパートである「比日NGOパートナーシップ(PJP)」(在マニラ)と連絡を
取り、被災地で救援活動を行うメンバー団体「PhilDHRRA」(農村開発を進めるNGOの連合
体)を支援する方針を立て以下の事業を実施する。
1.ACC21が担う「日比NGOネットワーク(JPN)」の本支援事業の事務局能力を強化し、
フィリピン台風30号被災者に対する効果的な支援を行い、活動の拡充を図る。
2.国内外での募金を行い、少なくとも半年間、出来ればそれ以上の期間にわたる活動が
行える事務局の基盤づくりを行う。
3.在日フィリピン人コミュニティとの連携関係を開拓する。
4.ACC21が別に実施する「アジアNGOリーダー塾」元塾生を本事業に補佐として雇用し、
また大学生など若い人材の、被災地でのボランティア体験の機会を作り、ひいては、
国際社会で貢献できる日本人の育成を図る。
少なくとも6カ月間(2013年12月〜2014年5月)復旧支援に関わり、被災者支援を続ける
上記プロジェクトに対し助成金を拠出した。
助成金3団体 400万円
● 以下の団体等に賛助・協力
団体名・代表者 内 容
1 アルカンシェール美術財団 法人賛助会員
理事長 原俊夫
2 三極委員会(日米欧委員会) 賛助会費
委員長 小林陽太郎
3 日本国際交流センター 国際交流活動に対する助成(賛助金)
理事長 渋沢健
・ 会員団体等
日印協会、国際文化会館、公益法人協会、尾崎行雄記念財団、国際協力NGOセンター、
日タイ協会
継4 渋沢敬三記念事業
渋沢敬三没後50年記念事業実行委員会
@) 実行委員会による研究会の開催(1回)及び事務局
6月27日(木) 於:渋沢史料館
委員長 由井常彦(文京学院大学教授)
委 員 青木睦(国文学研究資料館 准教授)
武田晴人(東京大学大学院経済学研究科 教授)
佐藤健二(東京大学大学院人文社会系研究科 教授)
近藤雅樹(国立民族学博物館 教授 平成25年8月3日死去)
佐野賢治(神奈川大学経済学部教授・日本常民文化研究所長)
宮本瑞夫(宮本記念財団理事長)
小出いずみ(渋沢栄一記念財団)
井上潤(渋沢栄一記念財団)
事務担当:長岡智子
1. 渋沢敬三没後50年企画展“祭魚洞祭”渋沢史料館(飛鳥山)8月25日〜11月24日
奥三河“中在家花祭”参上(国重要無形民俗文化財)10月27日
祭魚洞入門講座@〜G9月14日、22日、28日、10月19日、26日、11月16日
・ 渋沢敬三目録化プロジェクト・ 敬三アルバム資料のデジタル化
・ 渋沢敬三 年譜プロジェクト
・ 渋沢敬三著作集全5巻デジタル化・ 渋沢敬三アーカイブ発信サービス開発
祭魚洞文庫目録データベース化
・ 木村昌人
2. 展示企画「渋沢敬三からのメッセージ 国文学研究資料館(立川)
渋沢栄一「青淵翁記念室」の復元×渋沢敬三の夢みた世界」
概要:渋沢敬三が構想した日本実業史博物館(略称:実博)における「青淵翁記念室」資料
のデータベース構築による成果を基に、渋沢史料館との連携研究を実施し、渋沢栄一
の「青淵翁記念室」を復元した。また、渋沢敬三が抱いていた“回遊展示”構想を表
現した企画もあわせて紹介した。
日程:平成25年9月13日(金)〜10月14日(月)24日間
・シンポジウム(展示関連イベント)10月11日 国文学研究資料館企画展示関連講演会
「渋沢敬三からのメッセージ」展を語る
:平成25年8月30日 場所:立川市女性総合センターアイム
テーマ@立川市指定文化財旧石井家の古文書・民具にみる民のくらし
(国文学研究資料館准教授青木睦)
A江戸城への鯛上納と武蔵野の人々(同準教授太田尚宏)
3. 特別展「渋沢敬三記念事業屋根裏部屋の博物館 Attic Museum」
国立民族学博物館(大阪・千里)9月19日〜12月3日
本展示は、大きく二部の構成からなる。
【渋沢敬三とアチックミューゼアム】
比較研究・民族学の方法論・そのアプローチを考え、またアチックミューゼアムを
作った渋沢敬三を顕彰する。
・ 「イントロダクション」「プロフィル(年譜)」:
渋沢敬三邸模型、文書カード整理箪笥(三沢市青森屋蔵)、カメラ、
蓄音機(吉田総耕個人蔵)、野口明書簡集(東北大学史料館蔵)
掛け軸(渋沢栄一記念館蔵)など、渋沢敬三に関係の深い借用資料を中心に渋沢敬三
の年譜をたどる。
・「達磨・凧」:敬三の本格的な研究のはじまりとなる達磨研究、約100点の達磨を展示
・「小絵馬・オシラサマ・男根と性信仰」:国指定重要有形民俗文化財第1号の33体の
オシラサマを展示
・「筌」「きもの」「足半(アシナカ)」「いろいろな民具資料」:敬三が定義した
「民具」という言葉。さまざまな種類の収集資料をコーナー建てして紹介。
・「塩篭と『塩俗問答集』」:現在のアンケート調査という手法の先駆けともいえる問答
集を紹介。
・「薩南十島調査」:アチックミューゼアムの同人が行ったフィールドワークの紹介。
【まなざしの広がり】
アチックミューゼアム資料約28,000点は、日本民族学会付属民族学博物館、旧文部省
資料館を経て、現在の国立民族学博物館に移管された。ここでは主に、昭和10年代に
収集された北海道・樺太、台湾、朝鮮半島の資料を取り上げ、アチックミューゼアム研
究の広がりとともに、それら資料が今日においてどのような意味をもっているかを示
す。また、過去の事例だけでなく現在の現地やネイティヴの情報を付加することで、
過去と現在のつながりをみせる。
・ 「北海道・樺太」
北方に住まう人々の生活を映しだす資料として、アイヌ・ウイルタ・ニヴフの資料を
中心に展示し、また現在のアイヌ文化の振興について紹介。
・ 「台湾」
馬淵東一の収集した資料を中心に、渋沢と馬淵を対比させながら資料を「収集する」
ということを考える。また、現在の原住民の生活に息づく「ものづくり」と活動を
紹介。
・「朝鮮半島」
朝鮮戦争とそれ以降の劇的な近代化による経験から、朝鮮半島に残る古い民具は少
ない。今では貴重な蔚山達里の資料を展示し、また大韓民国蔚山市へ75年ぶりに里帰
りし展示された資料がどう受入られ、どのような反響をよんだかを紹介。
・ 入館者数21,243人
・関連イベント 参加者数
みんぱくゼミナール(展示関連イベント) 9月21日
屋根裏部屋博物館主人の横顔 238人
みんぱくウィークエンド・サロン 9月22日
アチックミューゼアムの民具コレクション 38人
アイヌの工芸について 11月24日 29人
公開シンポジウム 10月13日 85人
渋沢敬三を語る−偉大なる学問の庇護者
ワークショップ 12人
ファンタジックコレクション集まれ! 10月27日
何でも収集家! 11月17日
友の会講演会渋沢の民具への『こだわり』 10月5日 40人
4. 特別展「屋根裏部屋の博物館 Attic Museum」
―渋沢敬三と埼玉―埼玉県立歴史と民俗の博物館
2014年3月21日〜5月6日
・渋沢敬三の人間像と埼玉・深谷
・埼玉ゆかりのアチックミューゼアム・コレクション
・国立民族学博物館(大阪・千里)の開催展示(巡回展)
・渋沢家ゆかりの血洗島獅子舞2014年3月21日
・記念講演会「渋沢栄一から敬三へ」2014年4月19日
講師:井上潤(渋沢史料館館長)
5. 国際シンポジウム(東京大学・福武ホール)9月7日
佐藤健二(東京大学大学院人文社会系研究科 教授)
「もうひとつの民間学知識人・文化人としての渋沢敬三」
パネリスト:ノリコ・アソウ カリフォルニア大学サンタクルス校準教授
アラン・クリスティ カリフォルニア大学サンタクルス校準教授
鶴見太郎 早稲田大学教授
佐藤健二 東京大学教授
コメンテーター:ジョルダン・サンド ジョージタウン大学準教授
6. 上映会「映像民俗学の先駆者たち:渋沢敬三と宮本馨太郎」
国立歴史民俗博物館(千葉・佐倉)
〈映像祭〉開幕講演会 11月17日
特集1:うみ・やま・かわの民俗 11月20日
特集2:くらしと行事 11月21日
特集3:パイワン・オロッコ・ギリヤーク 11月22日
特集4:花祭 11月23日
特集5:1930年代の蔚山・多島海の民俗 11月24日
7. 常民文化研究講座神奈川大学
・渋沢敬三の民具研究 11月9日
基調講演 渋沢敬三の民具研究
佐野賢治(神奈川大学日本常民文化研究所)
パネル報告1 民具研究の萌芽 小島摩文(鹿児島純心女子大学)
パネル報告2 低湿地文化論の現在 大門哲(石川県立歴史博物館)
パネル報告3 農漁民の提唱 秋山笑子(千葉県立中央博物館)
総合討論 苅田均・高橋典子(日本民具学会)
・第5回 国際シンポジウム「渋沢敬三の資料学−日常史の構築−」
神奈川大学16号館視聴覚ホール2014年3月9日
趣旨説明 佐野賢治(神奈川大学日本常民文化研究所)
基調講演 「ヨーロッパにおける日本関係コレクション
―美術・工芸から民具へ―
ヨーゼフ・クライナ―(ボン大学名誉教授)
パネル報告 「伝統的農具にみる中国農民史」
曹幸穂(中国農業博物館農業史研究所前所長)
「お
ジョセフ・キブルツ(フランス国立科学研究センター)
「映像に見る常民生活の伝統と再生」
宮本瑞夫(宮本記念財団理事長)
「音盤に聴くアジアの音楽交流」―日本コロムビア外地録音資料を例に―
福岡正太(国立民族学博物館)
「農村の生活文化調査と持続的な記録の必要性
―全羅南道長興郡上金マウルの事例を中心に―」
崔順権(韓国国立民俗博物館)
コメントおよび総合討論 崔吉城(東亜大学)
佐藤健二(東京大学)
8.由井常彦
事業概要:渋沢敬三の生涯とその周辺について、関係者への聞き取りをもとに調査を
行い、その人物像にせまる。史料収集、ヒアリングの実施(経済界を中心に個人
約15名に対し、のべ20回程度)、データの作成、論文の作成などを行い、論考と
ヒアリングの記録を報告書の形にまとめて出版(平成26年度)する。
9.「渋沢栄一伝記資料編纂」と「日本実業史博物館設立計画」の進行過程における龍門社と
の相互関係の様相に関する調査 大谷明史
出版 題名 澁澤敬三と昭和戦前期竜門社(平成26年度出版予定)
―「伝記資料編纂所」と「博物館準備室」の日々―
目次:はじめに
第1章 澁澤榮一永眠と龍門社:第一次伝記資料編纂(1931〜1935年度)
第2章 第二次伝記資料編纂と日本實業史博物館計画(1)(1936〜1939年度)
第3章 第二次伝記資料編纂と日本實業史博物館計画(2)(1940〜1942年度)
第4章 第二次伝記資料編纂と日本實業史博物館計画(3)(1943年度以降)
第5章 昭和戦前期龍門社運営と澁澤敬三
10.実業家・財界人としての渋沢敬三の研究武田晴人
事業概要:日本銀行アーカイブや国立公文書館などの収蔵資料から、渋沢敬三関連資料を
収集し、具体的な活動実態を追跡し、それらの史料を基礎に、経済人としての渋沢敬三の
人物像をとり纏める。
そのために、第一銀行時代、日本銀行時代、大蔵大臣時代、金融調査会時代というそれぞ
れの時期に渋沢敬三に与えられた使命とこれへの取組みについて、経済的な背景も含めて
検討する。
2013年までの研究実績に基づいて、以下の構成の書籍を刊行する。
書名『歴史の立会人渋沢敬三―経済人としての横顔』
2014年7月刊行予定出版社 日本経済評論社
編者武田晴人200‐240頁を想定。
構成案
はしがき
第1部 戦時戦後史の立会人渋沢敬三
1.講演記録 由井常彦(明治大学名誉教授)
渋沢敬三の人物と思想―学生時代と思想形成」
2.シンポジウム記録
武田晴人(東京大学教授)、伊藤正直(大妻大学教授)、浅井良夫(成城大学
教授)
第2部 経済人渋沢敬三の横顔
1.武田晴人「銀行家渋沢敬三」
2.「日銀総裁・大蔵大臣時代の渋沢敬三」
付「日銀総裁渋沢敬三の横顔」
付「日本銀行総裁渋沢敬三の肖像画」
3.木村昌人「渋沢敬三と1950年代」
附録 渋沢敬三年譜、渋沢敬三著作目録、渋沢敬三の写真数点を収録
外国訪問
相馬業務執行理事 6月〜7月 タイ国、7月〜8月 米国、11月 タイ国
12月〜2014年1月 タイ国
庶 務 事 項
1. 役員等に関する事項(平成26年3月31日現在)
理事 5名
監事 1名
評議員 10名
理事長(代表理事)佐 藤 孝 義 専務理事(代表理事) 毛 原 清
業務執行理事 相 馬 豊 胤
理事 渋 沢 雅 英 高 橋 正 美
監事 塚 田 宣 文
評議員 池 田 百合子 大 野 美 之 鎌 田 あつ子
木 村 太 郎 工 藤 巌 清 水 紘 司
清 水 敏 生 田 中 掃 六 原 俊 夫
山 岸 起一郎
2. 役員会等に関する事項
理事会 (1)平成25年4月2日(火)
第1号議案 役員選定の件
1) 代表理事及び業務執行理事選定の件
2) 理事長及び専務理事選定の件
第2号議案 平成25年度事業計画・予算(案)承認の件
その他議案
1. 貸家(A、Bハウス)について
2. 役員退職慰労金の支払いについて
(2)平成25年6月5日(水)同意書
第1号議案 平成24年度事業報告(案)の承認
第2号議案 平成24年度決算(案)の承認
第3号議案 定時評議員会を平成25年6月に招集する件。
第4号議案 定時評議員会の議案に関する件
(3)平成25年6月10日(月)通常第1回
第1号議案 平成24年度事業報告(案)承認の件
第2号議案 平成24年度収支決算(案)承認の件
第3号議案 理事会運営規則に関する件
追加議案 第4号議案 評議員会運営規則(案)承認の件
第5号議案 役員報酬規程(案)承認の件
第6号議案 評議員会提案書 承認の件
報告事項 7件
(4)平成25年11月14日(木)通常第2回
第1号議案 平成25年度上半期事業経過報告並びに会計報告の件
第2号議案 評議員会運営規則(案)に関する件
第3号議案 今年度追加助成「公益法人協会」特定寄附金に関する件
第4号議案 平成26年度助成金公募受付に関する件
第5号議案 理事職務執行報告
第6号議案 基本財産組替の件
(5) 平成26年3月7日(金)通常第3回
第1号議案 平成26年度事業計画・予算書(案)承認の件
その他議案 今年度追加助成金について
評議員会
(1) 平成25年6月12日(水)
第1号議案 平成24年度事業報告(案)説明の件
第2号議案 平成24年度収支決算書(案)説明の件
<追加議案>
第3号議案 評議員会運営規則(案)説明の件
第4号議案 役員報酬規程(案)説明の件
第5号議案 評議員会提案書について
(2)平成25年6月25日(火) 同意書
第1号議案 平成24年度事業報告(案)承認の件
第2号議案 平成24年度収支決算書(案)承認の件
第3号議案 評議員会運営規則(案)承認の件
第4号議案 役員報酬規程(案)承認の件
3 認可・登記等に関する事項
●新公益法人制度への対応
平成25年4月1日付けで一般財団法人に移行した。
1)一般財団法人への移行登記 平成25年4月1日
2)一般財団法人への移行登記完了届出書(移行認可) 内閣府 4月23日
3)一般財団法人への移行登記完了届出書 文部科学省 4月23日
4)平成25年度事業計画書、収支予算書提出 文部科学省 4月23日
5)「公益目的財産額の確定」書類提出 内閣府 6月28日
6)平成24年度事業報告書提出 文部科学省 7月17日
4主な契約
1)定期建物賃貸借契約
ドイツ銀行東京支店ハウスA4月26日
メリルリンチ日本証券(株)ハウスB8月22日
2)監査契約
和田公認会計士9月3日
5審査委員会
第1回平成25年10月9日
第2回平成26年2月13日
以上
平成25年度事業報告
平成25年度事業報告には、「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律施行規則」第34条
第3項に規定する付属明細書「事業報告の内容を補足する重要な事項」が存在しないので作成
しない。
平成26年6月
一般財団法人MRAハウス
〒106-0047
東京都港区南麻布4−9−17
TEL 03-3445-5111